山陽リレーコラム「平井の丘から」

広島の土砂災害  澤 俊晴

掲載日:2018年12月10日
カテゴリ:地域マネジメント学科
 今年(平成30年)は、岡山でも大きな災害があった。岡山では河川災害が主であったが、隣の広島では土砂災害で甚大な被害が生じている。
 広島では、平成26年にも、更には平成11年にも土砂災害が発生している。平成11年の土砂災害では32名、平成26年の土砂災害では77名、そして今年の災害で118名の方が亡くなられている。
 砂防堰堤や流路工の整備、法面工事などによる発生防止策が長年に渡ってとられてきたにもかかわらず、このように土砂災害による被害はなくならない。
 私は専門家ではないので詳しいことはわからないが、地球温暖化も、土砂災害が多発する要因の一つになっているのであろう。

 最近では、ハード対策だけでなく、土砂災害警戒情報や災害ハザードマップなど、避難行動を促す取組にも力が入れられている。
 確かに、災害から逃れるためには、事前の避難が大事だと思う。しかし、河川氾濫に比べて、土石流や崖崩れは、突然に発生するし、どの程度の雨であれば裏山が崩れるのか予測することは非常に困難である。そのため、避難のタイミングの判断はとても難しいと思う。
 まして、高齢者だけの世帯のような災害弱者の場合は、避難行動そのものにも危険を伴うだろう。
 土砂災害による被害をなくすためには、災害が発生しそうなところは全て避けて居住するしかないのだろう。とはいえ、強制的な移転は、居住移転の自由を侵害するおそれがあるし、移転費を税金で補償することへの国民的理解が得られるのかという問題もある。

 なかなかに一刀両断にいかないのが、世の中である。
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